ゴキンジョ初のハウツー本が発売されました
「デジタルツールを使って絵を描いてみたい」
「繊細な色を表現したい」
本書は、そんな人に向けた、色を使って絵を描くハードルがぐっと下がる本です。デジタルならではの強みを活かして初心者でも綺麗な色を作れるようになる方法をお伝えします。
ポイントは
①固有色、光、影の3つの要素をレイヤーごとに分けて描く
②綺麗なグラデーションをマスク機能を使って表現していく
③それによって一度決めた色をあとで調整できるようになる
暮らしの中にあるレモンやぶどうなどの果物、食べ物、花といったものを微細にスケッチしていき、今まで色を使って絵を描けなかった人でも、この本の描き方を使うことで描けるようになります。著者は、数々のアニメーション作品でカラースクリプトやコンセプトアートを担当するゴキンジョ・長砂ヒロ氏。
<絵を描くとは特別なことではなく、誰でも絵を描きたいと思ってもいいし、誰でも描いていい>
デジタルツールを使ってスケッチはじめませんか?
丁寧なメイキングで「描ける」体験を
本書は下書きから完成までスケッチの全ての工程を省かずに掲載しています。手順を追って描いていただければ、一枚の絵が完成する仕組みです。
冷蔵庫にあったレモン、身近な陶器の入れ物などモチーフは全て「生活」に近い場所にあるもの。
本書の方法を通して、あなた自身の暮らしを鮮やかに描き出すようなスケッチができるようになれば幸いです。
オリジナルブラシやメイキング動画など、
特典データも充実
【ダウンロード特典】
・オリジナルブラシセット
・メイキング動画
・Chapter1 「レモン」完成図のPSD
・テクスチャ画像
・各章で使用したモチーフの写真
「描きたい」けど、「描けない」人にも
この本は「絵を描く技術」について書いてあります。本をざっとめくってみるとそういうことがたくさん画像つきで書いてあるので「技術を獲得したい人」にとっては手に取りやすい本になっているはずです。
でも,それ以外の人,たとえば,「“絵を描きたい” けど,いろんな理由で“ 描けない人”」にも読んでいただけたらと願っています。
「描けない理由」は人によってさまざまなのでひと括りにはできないのですが,共通しているのは描きたい,描いてみたいという「意志」はあるけど「行動にうつせない」ということだと思います。
環境だったり,状況だったり,行動にうつせない理由はさまざまです。でも意志があるのにうまく身体をそちらに向かわせられない,動かせないときのもどかしさだったり悔しさだったりで涙が出てしまうことがあることを知っています。
技術を勉強したいと思ってこの本を手に取っていただいてる人は必ず成長できます。一度獲得した技術,知識はどれだけ使ってもなくなることはなく,どんどん積み上がっていく一方です。だから安心して学び続けていただきたいですし,絵を仕事にしたい方とはいつかどこかで一緒にお仕事をする可能性もあります。そういう未来が,可能性が,「ありえる」というのはとてもすごいことです。
一方で,興味や意志があるのに勉強できない人にとっては,そういう未来の可能性も閉ざされているかもしれない。でも,もしかしたらこの本がそういう人の可能性に少しでも貢献できるかもしれない。そう思うとどうやったらそういう思いをしている人たちにこの本を読んでもらえるんだろうと考えます。
だからせめて序文に「絵を“描きたい”けど,いろんな理由で“描けない人”にも向けた本」ということを目立つように書きたいと思いました。
僕が個人的に誰かに技術,知識を渡せる機会は限られています。でもこういった本や作品になれば,いつか誰かに手に取ってもらえるかもしれない。それはこの本をつくる意味があるんじゃないかと思っています。
誰でも今より良くなりたいはずで,僕が持っている技術知識を渡すことでそのことに貢献できるのであれば,僕が絵を勉強し続けている意味もありそうです。
この本に技術とか,日常的な些細な発見とか,誰かが生きることについて何かプラスがあることを願っています。この本を手に取っていただいて,ここまで読んでいただいてありがとうございます。
あなたのより良い未来のそばにこの本がいられますように。
序文「はじめに」より